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この人にインタビュー

Vol. 02

渡瀬恒彦さん(俳優)
Vol.02:渡瀬恒彦さん(俳優)

白血病をテーマにした舞台『友情〜秋桜(コスモス)のバラード』の名古屋公演に、教師・野本役で出演。

『友情』にかかわるきっかけは4年前......

『友情〜秋桜のバラード』は、中学生で白血病の女の子が主人公の芝居。主人公とクラスメートたちとの交流を描きながら"命の大切さとは?""本当の友情とは?"などを観る人に語りかける。1999年の初演以来、毎年各地で上演され好評を博している作品だ。今回のゲスト、渡瀬さんももちろん出演者のひとり。渡瀬さんは、死の不安におびえながら必死に生きようとする主人公を受け入れ、クラスメートたちとの交流へと橋渡しするクラス担任・野本先生役を演じる。そんな渡瀬さんに、公演への意気込みを伺おうと、公演を控えた慌しい合宿にお邪魔、忙しいお昼休みの合間を縫ってのインタビューとなった。まずは出演のきっかけから......。

「この芝居の原案を書いた映画監督の和泉聖治とはよく一緒に飯を食うような仲間同士。4年くらい前に本人から『映画にしたい』という話は聞いていたんです。白血病になったクラスメートを、クラス全員が丸坊主になって励ますというエピソードは、その当時CNNのニュースになった実話です。いいと思ったからすぐに『やりなよ』という話になり、東映で映画化したんですが、その時は僕のスケジュールが合わなくて出演できなかった。だから今回は、この話に "再会"したような感じですね」

芝居では、野本のクラスに転校してきた白血病の女の子に、クラスの問題児である男子生徒がナイフを付きつけて脅すという事件が起こる。これをきっかけに主人公の病気や骨髄移植について生徒に話すのが教師・野本だという。

「これは個人的な感想なんだけど、『骨髄移植』というのは非常にまずい造語だね(笑)。だって、本当は移植じゃないでしょ。実際は骨髄液を注射で採取して、点滴で患者さんに移すことなのに『移植』っていわれると、どうしても手術をイメージしてしまう。だから台本もそこらへんを直していただいて『骨髄液を......』という言い方に替えたりしています。せめてそこらへんだけでも『骨髄移植』の本当のことを、観客の皆さんに分かってもらえるような芝居にしたいと思ってます」

先生役は、知識を与える役柄でもあるのだが、与えすぎてもいけないという微妙なさじ加減がいる。

「この芝居は白血病をテーマにする一方、在日の問題がもうひとつの伏線になっているんです。主人公を脅す問題児が、実は在日韓国人。その子が骨髄移植について珍しく勉強して『韓国人の骨髄が日本人に移植できるのか』なんてことを考えるシーンもあります。そのシーンを生かすためにも、先生は知識を与えすぎちゃいけない。そこらへんの振り分けは、今のところ自分の中ではうまくいっていると思います」

プロフィール

渡瀬 恒彦/Tunehiko Watase
昭和45年東映映画『殺し屋人別帳』でスクリーンデビュー。代表作に映画『事件』『震える舌』(ともに松竹)、ドラマ「月曜ドラマスペシャル 十津川警部」シリーズ(TBS系)など。今秋9月1日には日韓共同制作の主演映画『親分はイエス様』が公開予定。
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