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この人にインタビュー

Vol. 07

Voice Camembert (ヴォイス・カマンベール)
Vol.07:Voice Camembert (ヴォイス・カマンベール)

ボーカル/高荷みゆきさん、キーボード/片山将尚さんの音楽ユニット。2000年の結成後、都内ライブハウスを中心に活動を続け、今年3月20日にリリースされたCD『moonlight』でメジャーデビュー。

誰に頼まれたわけでもない、自発的な行為を"ボランティア"というなら、ヴォイス・カマンベールの2人がやろうとしているのは、まさにそれ。「骨髄バンクを応援したい!」と自ら手を上げてくれた2人は、いったいどんな応援を考えているのかというと......。

「骨髄バンクのためのメッセージソングを作ろうと思って、今制作中なんです。ただストレートにバンクのことを歌うわけではなくて、『誰かのために、やってみようよ』というメッセージを、広く浅く、より多くの人に伝えられるような曲にしたいと思っています」(片山さん)

つまり「ドナーの応援ソング」を作ろうというのだ。実現すれば、骨髄バンクを支援する活動としては、まったく新しいタイプのものになるはず。今まで骨髄バンクの広報活動は、どちらかというと患者さんを主役にしたものが多い。日本骨髄バンクのCMにしても、患者さんを登場させることで「ドナーが必要だ」というメッセージを訴えるパターン。ところがヴォイス・カマンベール(略してヴォイカマ)は、ドナー登録をしようかどうか迷っている人、ドナーに選ばれたものの周囲の理解を得られず悩んでいる人を応援していきたいという。

「もちろん患者さんも含めて、すべての人にエールを贈るような内容にするつもり。そのためには、やっぱり歌詞を練らないといけないんで、今骨髄移植とか、バンクのことについて勉強中なんです」(片山さん)

「私たち自身、骨髄バンクのことが身近になったのは去年の夏ぐらいから。それまでは、名前は知っているけど、何? っていう感じだったんです」(高荷さん)

「それがライブを通じて、ある人と知り合いになったことから、すべてが始まったというか(笑)。その人が、僕らの音楽には『迷っている人の背中を押してくれるような、励ましの力がある』と言ってくれて、それなら骨髄バンクのメッセージソングで力を試してみようかという気になった」(片山さん)

片山さんの言う「ある人」とは、都内で血液内科に勤務している竹下さんのこと。竹下さんとヴォイカマの付き合いは、メジャーデビューが決まる前、池袋でのストリートライブを通り掛かりの竹下さんが耳にしたのがきっかけだそう。竹下さんによると、

「彼らの音楽がとても気に入って、受け取ったチラシにあったアドレスに『パソコンに詳しいのでサイトを作るときは協力しますよ』とメールを出したんです。そのときにはもう公式サイトの立ち上げが決まっていたので、あまり役に立たなかったんですが(笑)。それがきっかけで彼らのライブを手伝うようになったんです」

手伝うとはいっても、これは純粋なボランティア。またきっかけがサイトの立ち上げ話だったため、ヴォイカマの2人は竹下さんと顔を合わせるようになってからも「パソコン関係の仕事をしている人かと思っていた」のだそう。ところがあるとき「明日は○○まで骨髄液を取りに行くんだよ」という話を竹下さんから聞いて、初めて骨髄移植に携わる医師だと知ってびっくりしたという。

「ドナーさえ見つかれば助かる患者さんや、家族に反対されて提供を断念するというドナーの方を見ていると、なんとかできないのかという気持ちに駈られることが多いですね。ある意味で、ヴォイカマの歌がそういう僕の背中を押してくれたというか、2人に『骨髄バンクのために何かしないか』と提案したのも、彼らの音楽そのものに背中を押されたというところがあるんです」(竹下さん)

高荷さんの澄んだ声と、片山さんのポップなメロディが作り出すヴォイカマの音楽は、聞きやすく、終わったあともエコーのように耳に残る不思議な魅力がある。それが竹下さんのいう「人の背中を押す力」の要素のひとつなのかもしれない。

「竹下さんからそんな話を持ちかけられてから、去年の原宿駅で行なわれたキャンペーンボードの展示などの骨髄バンクの情報が目に入るようになってきた気がします。あることを知ってはいたけど、注意して見るようになって、あらためて『こういう活動だったんだ』と気づかされました」(片山さん)

「この前の『プロジェクトX』も見ましたよ。それですべての人がお世話になる可能性があるなら、登録を義務化しちゃえばいいんじゃないかと2人で話したり......」(高荷さん)

「僕なんか、白血球の型が分かっているなら、そういう型の白血球を作れないの? とまで思いましたからね」(片山さん)

医学は日々進歩しているといっても残念ながら、生きている血液細胞を作り出すまでには至っていない。骨髄移植には、どうしてもドナーという生身の提供者が必要なのだ。

プロフィール

ヴォイス・カマンベール/Voice Camembert
2000年4月の結成後、インディーズレーベルVC Recordsより『Slope〜八幡の坂の下〜』『flow flower flowest』をリリース。2001年12月、FM横浜『YOKOHAMA MUSIC AWARD』でグランプリを獲得。2002年3月20日にベルウッドレコードからマキシシングル『moonlight』をリリースしデビューを果たした。 ユニット名の由来は「北海道出身・片山の好物だから(高荷さん)」「カマンベールチーズは丸ごとかぶりつくのが一番!(片山さん)」とのこと。4〜5月は、東京と大阪のインストアライブに多数出演。
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