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3回目の手紙

Vol. 01

山口佳子さん
Vol.01:山口佳子さん

日本では、骨髄バンクを通じて移植をした患者さんとドナーさんのやりとりは、移植後1年以内に2往復までと定められており、「3回目の手紙」はありません。そこで、「3回目の手紙」と称し、あのとき手紙を書けなかった皆さまの伝え切れなかった思いを、ここで改めて書いていただいています。あなたのドナーさん、患者さんへお手紙をお渡しすることはできませんが、骨髄バンクニュースの紙面にてお伝えしたいと思っています。

提供した患者さんは小さな子供さんでした

「10代の頃に見たテレビでの番組でドナー登録制度のことを知り『20歳になったら私も登録しよう』と心に決めていました(注1)」22歳でドナー登録された佳子さんは、まだ独身だった28歳の時に患者さんと適合。提供後にご結婚されて、現在4歳、3歳、1歳の 3人のお子さんにも恵まれました。

「骨髄を提供した患者さんは小さな子供さんでした」看護師をされているので、抗がん剤での治療(注2)の厳しさもよくわかっている佳子さんですが、小さなお子さんがいる今、提供した当時以上に患者さんとご家族の大変さが想像できるそうです。「大人の方でも抗がん剤治療は大変なのを見ているので、小さな子供の患者さんが抗がん剤治療に耐えるというのはどれだけ苦しいことだろうと思います」また、佳子さんご自身も1歳のお子さんの入院生活に付き添われたことがあり、そのときに患者さんのご家族の苦労も経験しました。

書けなかった患者さんへのお返事

提供後「元気になりました。ありがとうございました」という内容のお手紙が、患者さんのご家族から届きました。「まだ若いだろうお母さんが、どう表現したらいいのかわからない気持ちを一生懸命書いてくれているのがよく伝わってきました。私自身は、少しくらい痛い思いはしたものの日常生活に戻っているし、『元気になってくださいね、よかったですね』という気持ち以外にどう言葉をかけていいのかわからず、お返事が書けないでいました。私にしてみれば、献血をしたくらいの感覚だったんです。特に骨髄提供だという気負いがあったわけではなく、当たり前のことをしただけという感じでした」

周囲の方への影響

「提供前、周りの人にドナー登録していることを改めて話したりはしていなかったので、当時婚約中だった主人も骨髄バンクからの適合通知が届いてはじめて知りました。私の確認検査や採取の日に一緒に来てくれたので、私が提供する姿を見て、主人も今はドナー登録しています」さらに佳子さんのお姉さんと、お姉さんのご主人も登録されているそうです。

佳子さんは現在、お子さんが生まれて間もないため、登録は保留の状態(注3)。「なるべく早く保留を解除したい。ただ、登録だけ再開しても、実際適合した時にやっぱり無理と断るのは、私は一番避けたいので慎重に判断しなくてはと思います」

※注1 現在は18歳からご登録が可能です。
※注2 抗がん剤には、激しい吐き気や脱毛、口内炎など副作用があります。
※注3 妊娠、出産、長期の赴任などの際は保留の手続きをお願いします。手続きは登録している骨髄データセンターへお知らせください。

手紙の差出人
2002年に骨髄提供をした山口佳子さん.

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