Vol.20:高橋芳明さん
骨髄バンクにとっても、いまさら何の説明もいらない『世界の中心で、愛をさけぶ』の出版を手がける小学館にお勤めの高橋芳明さん。今から約10年前に登録、今年念願叶って骨髄提供を体験しました。「骨髄バンクは、もしかしたらドナーがイチバン幸せなのかもしれない」と語る一方、不良中年(?)の雰囲気そのままに、骨髄バンクと骨髄バンクを取り巻く環境には温かくも厳しい視線を注いでいます。そんな高橋さんとのご縁をきっかけに、この年末小学館の骨髄バンク支援企画がスタート。詳細はインタビューの最後に!
ドナー登録のきっかけは何だったんでしょうか?
骨髄バンクのことは『テレパル』というTV雑誌の編集をやっていたとき、番組の取材で知りました。女の子の患者さんが、骨髄移植を受けたものの、結局亡くなってしまって・・・というドキュメンタリーで。ボクがいるマスコミは、ものごとに対して第三者的な立場にあって、メディアを通じて世の中に問題提起をしているわけですけど、自分自身、骨髄移植を必要としている人たちに対して、何ができるんだろう?と思った。骨髄バンクへ協力する方法はいろいろあると思うんですが、ボランティアっていうのは結局、自己満足でしょう。満足を得るためにどういう方法をとるかっていうのは、自分で選べるわけです。ボクはお金を出すのはイヤなんです(笑)。うまいメシを食うとか、そういうことは生活から削りたくなかった。どうせいいことだったら、自分だからこそできることをしたいと思ったんです。
今年、骨髄提供されたわけですけど、95年にも一度確認検査まで進んでいるとか。今回のコーディネートと違うところはありましたか?
たしか5万人ぐらいがドナー登録をしていて、10万人が必要だと言われていた時だったかな?その頃は、医師がコーディネートをしていてね。びっくりしましたよ。ボクは医者に行って、初めてお茶を出されましたからね。大学病院の先生が「ようこそいらっしゃいませ」って(笑)。今回は今回で、コーディネーターの方の丁寧な応対に驚かされました。とにかくいろんなことに気を使っているなと。ドナーだけではなく、患者さんのことも考えている。その一方で病院は、骨髄バンクというシステムがドナーにとってどうあるべきか、ちゃんと考えているのかなと疑問に思いましたね。ボクは退院するときにお医者さんから「お大事に」っていわれたことがとてもショックだった。確かに見た目は病人かもしれませんけど(笑)、俺に言うなよ、患者さんに言えよって思いましたね。たまたまボクの行ったところがそうだっただけなのかもしれないですけど。
そうでしたか。ドナーの方の提供後のお気持ちはさまざまですから、スタッフは皆、かなり気を遣うものなんです。海外の骨髄バンクには、患者さんと適合したドナーの方に「おめでとう」と言うところもあるそうですけど、どちらかといえばそういう感覚の方が近い?
ああ、そうかもしれない。「おめでとう」じゃなかったけど、入院中「うらやましい」って言ってくれたのが、病院の看護師さんでした。「私もドナー登録してるんだけど、お呼びがかかったことないんです。うらやましい」って。だから喜んで高橋さんのサポートしますよって。それから厚生労働大臣から感謝状が届くでしょう。実はあれがうれしいんですよ。いまさら国にほめられても、って思う。思うんですけれども、でもうれしいんですよ。誰かが認めてくれると。「骨髄提供はドナーの自由意思です」ったって、なんかご褒美がないと。じゃなかったら、導尿カテーテルなんて耐えられない(笑)。もちろんご褒美というのは、報酬ではない。ボランティアなんだから。でも、ドナーはもっと感謝されたり、ほめられたり、尊敬されてもいいんじゃないかな。
感謝状
骨髄提供された方には、もれなく厚生労働大臣から感謝状が届きます。
骨髄バンクニュース
ドナー登録者している皆さんに向けて年2回発行している骨髄バンクの機関紙です。ドナーの平均入院日数やフォローアップ報告等、これからドナーとなられる方に参考となる情報や、コーディネートの変更事項などをお伝えしています。最新号では「ドナーの健康基準」を特集しました(12/13発行)。ご覧になりたい方は公式サイトへ。

